【話題の一冊】俺より稼げるようになったら…『駄言』の罪深さ(1/2ページ) - 産経ニュース

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俺より稼げるようになったら…『駄言』の罪深さ

「早く絶版になってほしい #駄言辞典」
「早く絶版になってほしい #駄言辞典」

世の中にはさまざまな名言がある。「革新とは、廊下での立ち話や、夜の10時半に新しいアイデアが浮かんだからと電話をし合ったりする社員から生まれる」(米アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏)、「できるだけ敵を減らしていくこと。世の中は、嫉妬とソロバンだ」(田中角栄元首相)。

その一方、人のやる気をそいだり、前向きな心をポキリと折ってしまう「駄言(だげん)」がある。それらの多くは本人に悪意がなく、無意識のうちに発せられるので余計に罪深い。

そんな言葉を集めたユニークな一冊が「早く絶版になってほしい #駄言辞典」(日経BP、1540円)。

実際に言われて打ちのめされた人々が、ツイッターなどを介して寄せた駄言が400以上。これほど駄言があふれていることに衝撃を受ける。

本書では、こうした駄言を「女性らしさ」「キャリア・仕事能力」「生活能力・家事」「子育て」「恋愛・結婚」「男性らしさ」の6項目に分類し、紹介している。

「しゃべらなければ、きれいなのに」「若くてきれいなんだからニコニコしてなよ」(いずれも「女性らしさ」の項から)。「キャリア・仕事能力」の項では「電話は女の子が出てくれた方が喜ぶから」「あなたはお茶くみしてね。女の子が入れたほうがおいしいから」…。

「生活能力・家事」の項での「俺より稼げるようになったら育児手伝ってやるよ」「主婦って暇でしょ? 昼間、何してんの?」や、「子育て」の項では「そんなに早く復帰するなんて、赤ちゃんがかわいそうだよね」「3人目産んでから老けたね」。「恋愛・結婚」の項の「行き遅れ」「子どもがいないくせに偉そうに言うな」といった駄言の数々に怒ったり、傷ついた人も多いだろう。

無論、女性ばかりではない。「男性らしさ」の項でも「育休明けに居場所なくなってないといいね」「男なんだから黙って働けよ」「男はいつまでたっても子どもだから」「スイーツ男子」といった駄言に男だってムカついているのだ!