主張

皇位の有識者会議 男系男子復帰の具体化を

皇位の継承策などを検討する政府の有識者会議が、議論の中間整理で、旧宮家の男系男子に現皇族と養子縁組して皇籍復帰してもらう案を打ち出した。

第126代の今上(きんじょう)陛下まで全ての継承で貫かれた男系(父系)継承を尊重しながら日本の皇統を守る現実的な方策といえる。高く評価したい。

中間整理はこの案と、女性皇族が結婚後も皇籍を保持する案の2案を皇族減少対策の中心とし、政府に法的課題の検討を求めた。2案で不十分なら旧宮家の男系男子を法律により直接皇籍に復帰してもらう案も検討対象とする。

「今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世代の悠仁親王殿下という皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない」と明記したのは当然だ。正統の継承を守り、「女系・女性天皇」を検討対象にしないことを意味する。

会議のヒアリングでも「女系天皇」論は少数で、男系男子の復帰の意見のほうが多かった。前例がない女系継承を認めれば皇統は途絶える。歴史的正統性のない別の王朝をつくってはならない。

中間整理が、旧宮家の男系男子を「皇統に属する」と位置付けた意味合いは重い。連合国軍総司令部(GHQ)による経済的圧迫などで、旧宮家は昭和22年10月に皇籍離脱を余儀なくされた。旧宮家は22年5月施行の現憲法の下でも皇族だったのである。旧宮家の男系男子は皇統に属する特別な存在で、皇統を守るためであれば皇籍復帰する資格は十分ある。

有識者会議は悠仁親王殿下の世代の皇族数確保を優先し、継承策は将来判断すべき事柄とした。

ただし、旧宮家の男系男子が皇籍復帰すれば皇位継承権を原則持つため安定継承策といえる。

一方、女性皇族が結婚後も皇室に残る案は問題が多い。

夫や子を皇族と位置づければ皇位の女系継承へつながる恐れがある。夫と子を非皇族にする場合でも氏名の問題や皇族費の支給対象になるかなど疑問は尽きない。公務は宮内庁参与などの肩書で十分可能だ。今上陛下の妹、黒田清子(さやこ)さんが昭和天皇の皇女、池田厚子さんから引き継いで伊勢神宮祭主に就いているが、将来適任者がいなくなる問題も生じる。

政府は、養子縁組などによる男系男子の皇籍復帰の具体化に力を注ぐべきである。