福岡県が「コロナ警報」発動 8月1日から飲食店に時短要請 新規感染者405人 - 産経ニュース

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福岡県が「コロナ警報」発動 8月1日から飲食店に時短要請 新規感染者405人

記者会見する福岡県の服部誠太郎知事=28日、県庁
記者会見する福岡県の服部誠太郎知事=28日、県庁

福岡県は28日、新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、県独自の「福岡コロナ警報」を発動した。これに伴い来月1日から県内全域の飲食店に営業時間を午後9時までに短縮するよう要請する。県内では28日、405人の新規感染者を確認。ワクチン接種が進み、65歳以上の感染は減少しているものの、30歳代以下の感染や感染力が強いインド型変異株(デルタ株)が広がっていることなどから対策が必要と判断した。(小沢慶太)

県は、今月11日に「蔓延(まんえん)防止等重点措置」が終了して以降、飲食店への時短要請を解除していたが、わずか3週間で再び対策を強化せざるを得ない事態となった。今後さらに感染状況が悪化した場合、政府に対し重点措置や緊急事態宣言の適用を求める。

服部誠太郎知事は記者会見で「デルタ株が広がり、お盆を控え人の往来も増える。第4波を超えるような感染拡大や医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が懸念される」と危機感を示した。

要請期間は8月1~29日。飲食店に対しては、営業時間を午前5時から午後9時まで、酒類の提供は午前11時から午後8時半までの注文とするよう求める。要請に応じた店には協力金を支給する。売り上げに応じて中小企業は1日2万5千~7万5千円、大企業は1日最大20万円で、これまで協力金の受給実績がある店には、一部の50万円を先渡し給付する。

ショッピングセンターや百貨店、映画館、スポーツクラブなど集客施設にも営業時間を午後9時までに短縮するよう働き掛ける。

県民に対しては29日から8月29日まで、不要不急の外出、特に午後9時以降の外出や県境をまたぐ移動の自粛を求める。

県は感染状況に合わせて「警報」「特別警報」を発動し、段階的に対策を強化することとしている。警報発動の目安は、新規感染者数が直近3日間平均で100人以上など、病床使用率が15%以上、重症病床使用率が10%以上。27日現在、新規感染者数は190人、病床使用率は15・7%で目安を上回る一方、重症病床使用率は3・9%と依然、低い水準にあった。

65歳以上は減少

県内の1日の新規感染者が400人を超えるのは5月19日以来で、1週間前の21日と比べて269人も増えた。ただ、感染者数は急増しているが、4月から6月にかけての第4波までとは状況は異なる。

6月と7月(27日現在)の状況を年代別に比較すると、65歳以上の割合は新規感染者で19%から5%、入院患者で48%から16%へといずれも減少している。一方で30歳代以下は、新規感染者数が53%から64%、入院患者は20%から41%へとそれぞれ増加している。

症状別では第4波拡大初期の4月下旬と比べ重症、中等症患者の割合は減少し、軽症患者が増加している。こうした傾向について県は「高齢者については2回目のワクチン接種率が約7割まで進み、一定の効果が出ている」と分析する。

東京都でも28日、緊急事態宣言下にも関わらず新規感染者は過去最多の3千人以上に上り、感染拡大に歯止めはかかっていない。福岡県独自の措置が感染抑制にどこまで効果を発揮するかは見通せない。

昨年来、再三にわたる時短要請で対策には限界もみられる中、服部氏は市町村を支援しワクチン接種をさらに推し進めたい考えだ。64歳以下の1回目の接種率はまだ3割程度にとどまっており、服部氏は「64歳以下にも積極的にワクチン接種を受けてもらうため、正しい啓発が必要だ。急激な感染拡大を防ぐために理解と協力をお願いしたい」と訴えた。