新疆ウイグル自治区に弾道ミサイルの地下格納庫建設か 米紙報道

中国国旗=北京(ロイター)
中国国旗=北京(ロイター)

【ワシントン=黒瀬悦成】米紙ニューヨーク・タイムズは27日、中国が新疆(しんきょう)ウイグル自治区東部の砂漠地帯に核弾頭搭載の弾道ミサイルの地下格納庫(サイロ)とみられる110の施設を建設していると報じた。米紙ワシントン・ポストも先月、北西部甘粛省の砂漠地帯で今回と同様の格納施設119カ所が建設されていると報じており、中国が核戦力増強を加速化させている可能性もある。

商業衛星の画像を分析した全米科学者連盟の核専門家によると、新疆ウイグル自治区の問題の施設は、少数民族ウイグル族の強制収容施設があるとされるクムルから約100キロの位置にあり、それぞれの施設が約3キロの間隔を開けて建設されていた。建設は3月に始まったとしている。

また、施設の建設が隠蔽されていた様子はなく、発見されることを見越していたとしている。

全米科学者連盟の核専門家は、甘粛省の格納庫も含め、一連の施設建設が「中国の核戦力が過去最大の規模で拡大していることを示すものだ」と指摘した。

ただ、中国がこれらの格納庫にミサイルを実戦配備するかは不明とし、米国の先制核攻撃を引き付けるためのおとりや、将来的に米国と核軍縮交渉に入った場合の取引材料として使う可能性もあるとしている。

国防総省によると、中国が保有する大陸間弾道ミサイル(ICBM)は約100基、核弾頭は二百数十発で、今後10年間で少なくとも2倍に増強される可能性が高いとみられている。