競泳・大橋 2冠の偉業、仲間とともに - 産経ニュース

メインコンテンツ

競泳・大橋 2冠の偉業、仲間とともに

【東京五輪2020 競泳】女子200メートル個人メドレー決勝 優勝し笑顔の大橋悠依=28日、東京アクアティクスセンター(恵守乾撮影)
【東京五輪2020 競泳】女子200メートル個人メドレー決勝 優勝し笑顔の大橋悠依=28日、東京アクアティクスセンター(恵守乾撮影)

会心の泳ぎで2つ目の金メダルを決め、笑顔で突き出した2本の指は、ピースサインか、「2冠」の意か。400メートル個人メドレーに続き同200メートルでも表彰台の真ん中を射止めた大橋悠依(ゆい)(25)。「この大舞台で、すごく自信になった」。名実とも、水の女王に上り詰めた。

得意の背泳ぎ、苦手を克服した平泳ぎで、トップに迫った。僅差の2位で迎えた最終泳法の自由形。「勝っても負けても、後悔のないように」。ギアを上げ、余力を全てつぎ込んだ。

《こういうご時世の中で心苦しくもあるのですが、素直にこうやって応援してもらえてすごく幸せです。めちゃくちゃ緊張してるけど、楽しんで泳いできます》

母校・草津東高(滋賀県)体育科の恩師や同級生ら40人は開幕前の7月、一人一人の応援の声を吹き込んだ動画を大橋に送った。約10分間のエールは、一貫して温かなものだった。

「誇りです」「俺らに、日本に元気を」「努力は絶対に裏切らない」「表彰台での笑顔を楽しみに」…。勝負事だからと、兵庫県内にある「まけきらい稲荷」を背にした応援もあった。

動画作成を呼びかけた平井優希さん(25)は、水泳部で3年間、大橋と一緒だった。休み時間、男性アイドルグループについて語り合ったり、音楽に合わせて踊ったり。普段は普通の女の子だった。

ただ、競泳選手として活躍の場を世界へ広げていく姿に、同級生たちは期待を込めてあだ名をつけた。「ジャパン」。いずれ、日本を代表する選手になると見込んだからだ。

《体育科のみんな、ほんまにありがとうございます。泣きながら笑いました》

大橋からの返信には、感謝の言葉の後、新型コロナウイルス禍での大会開催に対する率直な思いと、決意がつづられていた。

この日はラスト10メートルで前の選手をかわした。「最後は体が止まっちゃってたけど、何とか踏ん張れた」

仲間の後押しとともに成し遂げた偉業。表彰式で聞く2度目の君が代が、誇らしかった。(太田泰)

ボトムコンテンツ