【ソウルからヨボセヨ】日本の防疫は「緩い」

開会式前の様子を伝える海外メディア=7月23日、国立競技場(納冨康撮影)
開会式前の様子を伝える海外メディア=7月23日、国立競技場(納冨康撮影)

開催中の東京五輪は、ほぼ無観客なだけに、各国から来た記者の視点がよりものをいう。韓国紙の記者らも新型コロナウイルス禍の中での異例の五輪を精力的に報じているが、彼らが入国後、真っ先に疑問を呈したのが、コンビニエンスストア利用の「15分ルール」というものだった。

海外記者は入国後数日間、ホテルでの自主隔離が必要だが、当初は15分間に限って付近のコンビニなどでの買い物が認められていたという。韓国紙記者らは、不自由さに不満というより、自国の防疫基準と比べ、根拠が曖昧で「緩い」点を心配したのだ。

筆者も最近、日本と韓国で自主隔離を経験したが、韓国では部屋から一歩も出られず、ゴミ出しも許されない。日本では、食材を調達するための買い物は認められており、自己責任に委ねられている部分が多い。

韓国紙の記者らは、日本のさまざまな防疫上の不備を指摘しつつも、一人は、海外記者のために奔走する日本人の姿に希望を見たとも記事に記していた。

大勢の観客が訪日していたら、観光地や飲食店で日本流のおもてなしに触れていただろう。海外記者は五輪最中の日本を伝えられる貴重な立場にあるだけに、制限下でも日本人と触れ合い、おもてなしの心を土産に持ち帰ってもらえればと願う。(桜井紀雄)