「黒い雨」訴訟上告見送り、首相発言全文

「黒い雨」訴訟について上告断念の方針を表明する菅義偉首相=26日午後、首相官邸(春名中撮影)
「黒い雨」訴訟について上告断念の方針を表明する菅義偉首相=26日午後、首相官邸(春名中撮影)

菅義偉(すが・よしひで)首相が「黒い雨」訴訟の上告見送りをめぐり官邸で記者団に語った発言の全文は次の通り。

--広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」をめぐる訴訟について政府の方針は

「今回の判決について、私自身、熟慮してきました。その結果として、84人の原告の皆さんについては、被爆者援護法に基づいて、その理念に立ち返る中で救済をすべきである、このように考えました。そういう考え方の下に、上告についてはしないことといたしました。また、直ちに原告の皆さんには被爆者手帳を交付をさせていただきたい、このように思います。

そしてまた、同じような事情の方々について、救済すべく、これから検討したいと、このように思います。そしてまた政府として、受け入れがたい部分もありますので談話という形で整理をしていきたい、このように思います。

私のこうした考え方を、田村(憲久)厚生労働相、上川(陽子)法相に指示をしまして、こうした考え方に基づいて対応するようにさせました。

そして、これから広島県知事、また広島市長にもお会いをする予定がありますので、この場においても私の考え方を伝えて、これから国、県、市がしっかり連携をして早急に救済をすることができるよう取り組んでいきたい、このように思ってます」

--「黒い雨」訴訟と同じようなケース、訴訟が提起された場合は同じように前向きに救済していくのか

「今、私が申し上げた通りです。同じような事情の方については、救済について早急に検討していきたい、このように思ってます」

--今回の84人について、首相が代表者と会う予定はあるのか。決断に当たって、原告の被爆者の高齢化については判断材料になったのか

「多くの方が高齢者の方でして、また病気をお持ちの方もいらっしゃいますので、速やかに救済をさせていただくべきだという考え方に至ったことも事実です」

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