<独自>ロシアが北方領土で演習 長期射撃を通告

北海道・根室半島の納沙布岬(左下)沖に広がる北方領土。歯舞群島(中央)、色丹島(右上)、国後島(左奥)。はるか右奥にうっすらと択捉島が見える=1月
北海道・根室半島の納沙布岬(左下)沖に広がる北方領土。歯舞群島(中央)、色丹島(右上)、国後島(左奥)。はるか右奥にうっすらと択捉島が見える=1月

ロシア政府が北方領土周辺で長期間にわたる「射撃」訓練を実施すると日本側に通告してきたことが26日、政府関係者への取材で分かった。同日にはロシアのミシュスチン首相が択捉島を訪問。不法占拠している北方領土をめぐってロシアは、大規模な軍事演習を繰り返すなど実効支配強化の動きを強めており、日本政府は警戒を強めている。

政府関係者によると、露政府は国後島周辺の海域を指定し、27日から来月末まで断続的に射撃訓練を行うと通告。日本政府は外交ルートを通じて「北方領土の軍備強化の動きは、わが国の立場と相いれない」などとロシア側に抗議した。

ミシュスチン氏の26日の択捉島訪問は露首相として2年ぶり。加藤勝信官房長官は同日午前の記者会見で「日本の一貫した立場と相いれず極めて遺憾」とした上で、見送りを再三求めていたと説明し、抗議する考えを示した。

ロシアは国後(くなしり)、択捉(えとろふ)両島に地対空ミサイルシステムを実戦配備しているとされる。今年2月と6月には、北方領土で先進的な戦闘も想定した大規模演習を行ったと発表。7月には、日本の排他的経済水域(EEZ)にある日本海の好漁場「大和堆(やまとたい)」を含む広大な海域でミサイル射撃を通告するなど、日本側を揺さぶる動きを続けている。