遅咲きのヒロイン、競泳・大橋悠依「金」 涙の〝最下位〟から世界一へ

萩野ら先輩への助言も自分のことに置き換え、174センチの恵まれた体にめいっぱい技術や知識を吸収した。大学4年だった17年4月の日本選手権で才能が開花。400メートル個人メドレーで従来の日本記録を3秒以上縮め、夏の世界選手権は200メートル個人メドレーで銀メダル。その後は表彰台の常連になった。

繊細でネガティブ。女子のエースとして降りかかる重圧に押しつぶされ、一昨年の世界選手権は泳法違反で失格も経験した。ここ数年は思うようなレースができずに苦しんだが、決勝前夜、「何もプレッシャーを知らなかったときのように戻るのは無理。全て受け入れて泳ごう」と腹を決めると気持ちが楽になった。午前決勝という難しい調整の中、18年に出した自己ベストに迫るタイムは成長の証し。弱い自分を受け入れた先に、勝者の喜びが待っていた。(川峯千尋)

大橋金メダル 競泳女子400メートル個人メドレー


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