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真っ直ぐで優しい御曹司「女の戦争~バチェラー殺人事件~」古川雄大

撮影・萩原悠久人
撮影・萩原悠久人

「エリザベート」「レディ・ベス」「マリー・アントワネット」など、帝国劇場のグランドミュージカルで数々の貴族や王族を演じてきたミュージカル界の貴公子が、ついにテレビドラマで初主演している。演じるのは、テレビ東洋の恋愛バラエティー番組「ゲット・ザ・バチェラー」に出演し、誰もがあこがれる総資産3千億円の大企業の御曹司、鳴戸哲也だ。その妻の座をめぐり、7人の女性が本気で戦いを繰り広げる。

「舞台では貴公子役もやらせていただきましたが、映像では初めて。しかもこんなに早く主演の機会がいただけるとは思っていなかったので、驚きました」と率直に語る。物語は冒頭で哲也が殺害されているのが発見され、時間を巻き戻して犯人探しが進んでいく。「哲也はただキラキラしているだけの人ではない。家族との関係も複雑で、恋愛においても、とてつもないトラウマを抱えている。影がありながらそれを打破しようとする真っすぐで優しい人」と評する。

バチェラーの愛を奪い合うのは、葵わかな、トリンドル玲奈(れいな)、寺本莉緒(りお)、尾碕真花(おさき・いちか)、北原里英(りえ)、成海璃子(なるみ・りこ)、真飛聖(まとぶ・せい)と個性の異なる7人。誰がバチェラーの心を射止め、誰が哲也を殺すのか。「魅力的な要素が詰まっている脚本で、とにかくおもしろいんです」と太鼓判を押す。

撮影は香川県丸亀市のリゾート施設で行われた。事前のテストをせず本番に入り、シーンを細かく切らず長回しすることも。よりリアルな反応を撮影するためだ。「普段は王子様タイプとは全然違う」という性格を隠して臨んだが、「2週間みっちりの撮影で仲良くなるうち、だんだんバレてしまった」という誤算(?)も。とはいえ、キャストだけでなくスタッフ、施設の従業員までもが和気あいあいとした雰囲気を作ってくれ、皆と仲良くなれたのは新鮮な経験だったという。

昨年のNHK連続テレビ小説「エール」では、ヒロインのミュージックティーチャー、御手洗清太郎役でお茶の間の注目を集めた。8月には自身初となるミュージカルコンサートも予定され、舞台と映像の両方でますます活躍が期待される。「与えられたものをがんばってやれば、いい結果につながると分かった。目の前のことをがんばりたい」と話す目線は、さらなる高みに向けられている。(道丸摩耶)

「女の戦争~バチェラー殺人事件~」 テレビ東京 土曜午後11時25分~

ふるかわ・ゆうた 昭和62年生まれ、長野県出身。平成19年、テレビドラマ「風魔の小次郎」、ミュージカル「テニスの王子様」で俳優デビュー。24年にミュージカル「エリザベート」ルドルフ役で注目され、「ロミオ&ジュリエット」などのミュージカルに主演。令和2年のNHK連続テレビ小説「エール」、映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」などドラマや映画でも活躍する。