競泳最年少 400㍍メドレー谷川亜華葉、大舞台に羽ばたく

競泳チーム最年少の谷川亜華葉。400㍍メドレーで世界の強豪に挑む=4月、東京アクアティクスセンター(恵守乾撮影)
競泳チーム最年少の谷川亜華葉。400㍍メドレーで世界の強豪に挑む=4月、東京アクアティクスセンター(恵守乾撮影)

チョウのように美しく、羽ばたいてほしい-。そんな願いを込めて名付けられた大阪の高校生スイマー、谷川亜華葉(あげは)は競泳チームの最年少の18歳。24日夜、得意種目の400メートル個人メドレーに出場し、念願だった五輪の大舞台で力強く舞う。

4歳のとき、母の里美さん(42)が指導するスイミングスクールに通い始めた。当初は「泳げるようになればそれでよかった」と里美さんは言うが、素質のあった娘はめきめきと上達。母は競技へのストイックな姿勢を求めるようになった。

練習に真面目に取り組むのは当たり前。疑問が生じれば担当コーチと相談のうえ、その日のうちに解決させた。母から見た谷川は「助言を素直に受け止められる性格」だ。週6日の練習を積み重ねると、中学2年時には全国大会で優勝を飾った。

夢のまた夢と思われていた東京五輪が、にわかに現実味を帯びてきた。高校からは競技に専念するため、親元を離れて寮生活を選択。1年のときは好調だったが、2年になるとスランプに直面し、タイムが伸び悩んだ。「(練習を)やっているのになんでやろ」。電話で泣きつく谷川に、里美さんは「やってないからやろ?」。娘が自ら選んだ五輪への道。時にはあえて突き放し、発奮を促した。

五輪の代表選考会を兼ねた4月の日本選手権。400メートル個人メドレーで僅差の2位に食い込み、代表の座をつかみ取った。「まさかの出来事で、本人も信じられない様子でした」と里美さん。高校生スイマーの躍進に一気に注目が高まった。

ただ、日の丸を背負う重圧からか、6月のジャパンオープンは年下の選手に敗れる不本意な結果に。里美さんはテレビ電話をかけ、娘を励まし続けた。「しんどくないように錯覚させるのが役割ですから」

通学する四條畷学園高校(大阪府大東市)の関係者も熱い視線を送る。

「迫力ある泳ぎを!」「大阪から応援しとんで」。約5分間の動画を作成して谷川を鼓舞したのは、水泳部の仲間や担任ら約50人。発起人で水泳部顧問の守満夏希(もりみつなつき)さん(30)は「ベストを尽くして、思い切ったレースをしてほしい」と期待を込める。

日本記録保持者の大橋悠依(ゆい)(イトマン東進)ら、世界の強豪に挑む大舞台。トップスイマーを目指す18歳の挑戦が今夜、始まる。(森西勇太)

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