千葉・松戸ゆかりの画家、板倉鼎・須美子夫妻の作品を市に寄贈

板倉鼎・須美子の作品を本郷谷市長(右)に託した神﨑眞子さん(中央)、奈緒さん。手前の作品は「少女と子猫」=松戸市役所(江田隆一撮影)
板倉鼎・須美子の作品を本郷谷市長(右)に託した神﨑眞子さん(中央)、奈緒さん。手前の作品は「少女と子猫」=松戸市役所(江田隆一撮影)

約100年前のパリ画壇で活躍した千葉県松戸市ゆかりの画家、板倉鼎(かなえ)・須美子夫妻の作品280点が、松戸市に寄贈された。作品は、昨年8月に111歳で死去した鼎の妹、板倉弘子さんが保管していたもので、寄贈は弘子さんの遺志という。

板倉鼎は明治34年、埼玉県生まれ。小学生の時に医師だった父の開業で松戸町(現・松戸市)に移り、東京美術学校卒業後の大正15年、パリに留学したが昭和4年、敗血症のため28歳で客死した。

須美子は明治41年、東京生まれ。大正14年に鼎と結婚。渡仏後に始めた油絵は藤田嗣治から絶賛されたが鼎の死亡で帰国。昭和9年、結核のため25歳で死去した。

作品は板倉家で保管されていたが、多くの人に見てほしいという弘子さんの思いから、松戸市や県立美術館などに分散して寄贈された。弘子さんの願いを引き継いだ、鼎の姪で弘子さんの子の神﨑眞子(みちこ)さん(81)と、孫の奈緒さん(53)が松戸市役所を訪れ、油絵137点、水彩・素描など143点を本郷谷健次市長に託した。

作品には鼎が、10代の弘子さんをモデルにした作品「少女と子猫」があり、眞子さんは「母は描かれた時のことを何度も語っていました」と、若々しい兄・妹の息遣いが伝わる作品を紹介した。

寄贈された20日に市役所で16点が公開された。今後も順次、展示会を開くという。