韓国、五輪で「日本たたき」も〝特需〟は期待

ニュージーランドに敗れ、頭を抱える韓国・元斗載(左)=カシマスタジアム
ニュージーランドに敗れ、頭を抱える韓国・元斗載(左)=カシマスタジアム

【ソウル=時吉達也】文在寅(ムン・ジェイン)大統領が訪日を見送り、五輪を通じた日韓関係改善への期待もしぼんだ韓国。開幕に当たって大会運営に対する批判的な報道が集中する一方、新型コロナウイルスの「第4波」拡大による夜間外出制限を受けて、自宅観戦に伴う〝特需〟を期待する声もある。

開幕を前に22日、韓国代表の初陣として予選リーグ初戦に臨んだサッカー男子は敗北。試合後、出場選手が相手側の求めた握手を無視したことが「試合に負け、マナーでも負けた」(朝鮮日報)と報じられるなど、韓国国内は大会の滑り出しから熱気を欠く。

メダル獲得目標を前回五輪を下回る水準で設定するなど、各競技の成績低迷に伴い韓国国民の注目度が高くない中で迎えた今大会。報道は「ウイルスとスキャンダルにまみれた五輪」(CBSニュース)などと「日本たたき」が中心となり、代表選手らへの関心は十分に集まらないままだ。

一方、新型コロナの再拡大に伴い今月中旬に設定された首都圏などでの事実上の外出制限は8月まで延長される見通しで、「家のテレビで五輪観戦する以外にやることがない」(男性会社員)状況にもある。東亜日報は、出前で人気のフライドチキンの需要増に対応し、業界での鶏肉の出荷が2~3割増えていると報じた。

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