「コロナ禍の五輪は新たな出発点」 仏スポーツ相が単独会見 - 産経ニュース

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「コロナ禍の五輪は新たな出発点」 仏スポーツ相が単独会見

21日、パリで産経新聞と会見するマラシネアヌ仏スポーツ担当相(三井美奈撮影)
21日、パリで産経新聞と会見するマラシネアヌ仏スポーツ担当相(三井美奈撮影)

【パリ=三井美奈】フランスのロクサナ・マラシネアヌ・スポーツ担当相は21日、東京五輪のための訪日を前に、産経新聞と単独会見した。世界的な新型コロナウイルス流行が続く中、日本が五輪開催を決めたことに謝意を示し、「東京五輪を、復活への新たな出発点にしてほしい」と希望を語った。

マラシネアヌ氏は8月1日に訪日の予定。東京五輪について「スポーツは、みんなの心を結び、交流する力を与えてくれる。世界中が新型コロナ禍を経験した今こそ、最も必要なものだ」と述べ、開催の意義を強調した。

無観客開催の決定や選手団に対する厳しい移動制限に対しては、「最悪のものではない。選手にとっては、検査で陽性となり、試合に出場できなくなることへの恐れの方がずっと大きい」と理解を示した。

フランスでは昨年3月以降、感染対策の外出規制が続き、選手は練習中断を迫られ、五輪選考会も無観客で行われたと説明し、「選手たちは過酷な環境に耐えてきた。日本が彼らを受け入れてくれたことに感謝している」とも述べた。仏選手団は378人で、このうち87%がワクチン接種済みだという。

日本では東京五輪への反対論が根強いが、マラシネアヌ氏はフランスでも、今夏の自転車ロードレース、ツール・ド・フランス開催に懸念の声があったことに触れ、「コロナ禍で多数の死者が出たから、国民の不安は当然。だからこそ、スポーツ選手は規制を守り、みんなの模範にならねばならない」と訴えた。

フランスでは2024年、パリ五輪が開かれる予定で、東京五輪ではデジタル技術の活用に注目している。「距離を克服して、コミュニケーションできる仕組みは、大会のコスト削減に役立つ。パリ五輪の参考にしたい」と述べた。

東京五輪では、40個前後のメダル獲得を目標に掲げた。今回の五輪では、仏選手団に初めて心理カウンセラーを同行させたことも明かした。コロナ対策だけでなく、大会後の進路や人生設計など、選手のいろんな不安に対応し、精神的支援を行うためだという。

マラシネアヌ氏は、2000年シドニー五輪で銀メダルを獲得した元水泳選手でもある。「メダルはあくまで結果。新型コロナ、東京の熱暑という試練の中で、選手には自分のベストを発揮することを目標にしてほしい」と仏選手団にエールを送った。