「盛り上がりたいがしかたない」 苦境にあえぐスポーツバー

東京五輪が始まったが、大阪府の要請で午後8時には閉店しているという大阪ミナミのスポーツバー「LOKAHI」=22日午後、大阪市中央区南船場(彦野公太朗撮影)
東京五輪が始まったが、大阪府の要請で午後8時には閉店しているという大阪ミナミのスポーツバー「LOKAHI」=22日午後、大阪市中央区南船場(彦野公太朗撮影)

新型コロナウイルスの感染拡大で、大半の競技が無観客となった東京五輪。蔓延(まんえん)防止等重点措置の対象となっている大阪府内では頼みの綱のスポーツバーも時短営業を余儀なくされている。サッカー男子日本代表の初戦が行われた22日も閉店時間はキックオフと同じ午後8時。「来店してほしいが、大声では言えない」。経営者は複雑な思いを抱えながら、バーの営業を続けている。

「大会期間中は毎日休まず店を開けますが、ほとんど予約が入っていないのが現状です」。

大阪・ミナミのスポーツバー「LOKAHI(ロカヒ)」の店主、桑田大樹さん(28)はこう話す。

コロナ禍前のサッカーやラグビーのW杯では、試合の1週間ほど前から連日予約で埋まっていたが、今はまったく逆の状況に。

同店では大阪府の要請に従い、酒の提供は午後7時、営業は同8時まで。「サッカーの時間に合わせて予約を取りたいという電話が2件ほどあったが、店を閉めないといけないので断った」と桑田さん。

店は、日本の選手が出場する試合を中心に競技の放映時間に合わせて開店。座席を24席から18席に減らしたり、全席にアクリル板を設置したりするなどの感染対策を講じている。

大阪府でも感染者が増加傾向にある。桑田さんは「今後、緊急事態宣言が出るかもしれない。酒や食材の仕入れが読めないのは痛手だ。自国開催の五輪で盛り上がりたかったが、仕方がない」とため息をついた。

ラグビーW杯を機に、この店の常連になったという大阪市北区の会社員男性(51)は「バーはスポーツの醍醐味(だいごみ)を味わえるだけにとても残念。1人でも五輪の雰囲気を楽しみたい」と話した。

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