「五輪評判がた落ち」「コント」… 小林氏解任に海外メディア

小林賢太郎氏(Tokyo 2020提供)
小林賢太郎氏(Tokyo 2020提供)

東京五輪・パラリンピック開閉会式のショーディレクター、小林賢太郎氏の解任について、海外ではメディアが「新たな大失敗」などと報道。開会式の円滑な実施を危ぶむ声が上がった。

韓国の聯合ニュースは、開会式の楽曲制作担当だったミュージシャン、小山田圭吾氏が19日に辞任したことにも触れ、「非常事態を迎えている。式の進行に狂いが生じるのではとの懸念が出ている」と伝えた。

朝鮮日報(電子版)は小林氏が元コメディアンだと紹介し、「あらゆる悪材料、舌禍が問題となる東京五輪で、今度は開会前日に演出家が解任されるコントが行われた」と報じた。

米ブルームバーグ通信は「評判をがた落ちさせる新たな大失敗」と表現。新型コロナウイルス感染が広がる中、無観客で行う五輪の準備段階でのスキャンダルは、多くの日本人の希望に反することだとした。

オーストラリア公共放送ABC(電子版)は、開閉会式の演出・企画の統括役だった佐々木宏氏が3月、女性タレントを侮辱する演出を提案して辞任したことも紹介。コロナ禍という前例のない五輪でもあり、問題は「もっと起きる」と皮肉った。

中国メディアも小林氏の解任を相次いで速報。インターネットメディアの澎湃(ほうはい)新聞は「開幕式まで残りわずか1日で解任」と報じた。ニュースサイト「中国新聞網」は小林氏や小山田氏の退任に触れ、「大会に影響を与えないか周囲を心配させている」とした。

また、中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」では、「毎日毎日変わったニュースが出てくる」「本当に開幕できるのか」などの書き込みもみられた。(桑村朋、ソウル=時吉達也、北京=三塚聖平)

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