リバプールの世界遺産抹消、再開発を問題視

ユネスコの本部=パリ(提供写真)
ユネスコの本部=パリ(提供写真)

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は21日、港湾地区が世界遺産になっている英中部の商業都市リバプールの世界遺産登録抹消を決定した。港湾地区での再開発を問題視した。

委員会は、港湾地区内や、世界遺産を保護するための緩衝地帯に新しい建物が建てられたことで景観が悪化、同地区の歴史的価値が「取り返しがつかないほど損なわれた」と強調した。決定を受け、リバプールのアンダーソン市長はツイッターに動画を投稿し「理解しがたい」と失意を表明した。

ビートルズゆかりの地としても知られるリバプールは18~19世紀の産業革命を機に貿易の拠点として繁栄した。当時の海運会社、造船所、世界初の耐火性倉庫が残る6地区が04年に世界遺産に登録された。

街の再生が課題となる中、地元議会は12年、港湾地区などにビルやマンション、大型船が接岸できるターミナルを建てる約55億ポンド(8200億円超)の長期開発計画を承認。ユネスコ側が同年、登録抹消の可能性がある「危機遺産」にリバプールを指定した。(共同)