新型コロナ禍によって1年遅れとなった東京五輪がいよいよ開幕する。政府や組織委が掲げてきた安全安心な大会を実現させ、努力を重ねてきたアスリートが輝く最高の舞台となることを願ってやまない。
五輪のメインスタジアムは、新たに建設された国立競技場だ。今から91年前の昭和5(1930)年、そのルーツといえる明治神宮外苑競技場を主会場にして第9回極東オリンピック(極東選手権競技大会)東京大会が開かれている。現在のアジア大会の前身のひとつとされる大会だ。
参加したのは日本、中華民国、フィリピン、インドの4カ国・地域から選手だけで600人以上。開会式には約5万人が詰めかけ、大会期間中の総入場者数は約48万人に達した。その入場料収入は、12万円(現価で約2億4千万円)になったというからすごい。