加藤勝信官房長官は20日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染が拡大している北海道への「蔓延(まんえん)防止等重点措置」の適用について、慎重に判断する考えを示した。「引き続き強い警戒感を持って感染状況を注視し、感染状況などについて専門家の意見を伺いながら、自治体と緊密に連携して対応していきたい」と述べた。
西村康稔経済再生担当相も同日の記者会見で、北海道の感染状況について「今の時点の数字を見る限り、直ちに重点措置が必要だとは数字上は見えない」と語った。西村氏は19日に北海道の鈴木直道知事と意見交換し、感染拡大に対する危機感や対策強化の方向性を共有したとも説明した。
感染が広がる札幌市内の18日時点の病床使用率は17・1%、重症病床使用率は3・5%で、重点措置の目安である「ステージ3」には至っていない。政府高官は「感染状況や人流など重症者数の増加につながる部分を見ていく。北海道が独自に対策を強めることもある」と語った。