ゴーン被告支援の米親子に実刑 「周到な準備」

日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(67)=会社法違反罪などで起訴=のレバノンへの逃亡を支援したとして、犯人隠避の罪に問われた米国籍で米陸軍特殊部隊グリーンベレー元隊員、マイケル・テイラー被告(60)と息子のピーター被告(28)の判決公判が19日、東京地裁で開かれた。楡井(にれい)英夫裁判長は、マイケル被告に懲役2年(求刑懲役2年10月)、ピーター被告に懲役1年8月(同2年6月)を言い渡した。

判決理由で楡井裁判長は「ゴーン被告が自主的に日本に戻る見込みはなく、逃亡から1年半が経過しても公判実施の見込みが全く立たない」と指摘。刑事司法に対する侵害の程度も「極めて大きい」とし、「大掛かりかつ周到な準備を整えて臨み、職業的な手際の良さで、前代未聞の海外逃亡を完遂した」と認定した。

弁護側が犯行動機として挙げた両被告とゴーン被告との親戚関係については「関係が近いものではない」とし、ゴーン被告から「日本で拷問を受けている」などと説明されたことも「そのまま信じたとは考え難く、動機は主として報酬目的だった」と断じた。

また弁護側は、量刑を決める上で、米国内での約10カ月間の身柄拘束についても考慮するよう求めていたが、楡井裁判長は「身柄の引き渡しのための仮拘禁であり、考慮し得る程度には限度がある。結果の重大性や犯行の悪質性、役割の大きさに照らすと、実刑は免れない」と結論づけた。