三角縁神獣鏡や甲冑 福岡・朝倉市の古墳出土品を展示

平塚大願寺方形周溝墓から出土したと伝わる三角縁神獣鏡
平塚大願寺方形周溝墓から出土したと伝わる三角縁神獣鏡

弥生時代の「クニ」があったとされる福岡県朝倉市の古墳を紹介する企画展「朝倉の古墳~いにしえの首長墓とその周辺~」が、同市甘木歴史資料館で開催されている。邪馬台国の女王、卑弥呼が魏から贈られたと伝わる三角縁神獣鏡や甲冑(かっちゅう)、馬具など、市内の古墳31カ所から発掘された主な出土品約390点を一堂に集めて展示。古墳時代(3世紀末から7世紀初め)の同市の生活文化を紹介している。9月12日まで。

31の古墳からの出土品

同市は筑後川中流域に位置し、平成2年に弥生時代中期から古墳時代初頭の「平塚川添遺跡」が発見された。環濠を巡らせた大規模な拠点集落跡は、古代のクニの構造を知る手がかりとなる遺跡として注目され、同6年に国史跡に指定された。

今回の企画展では平塚川添遺跡の時代以降に、同市内で築造された主な古墳31カ所から発掘された出土品を展示した。

そのうちの一つ、「平塚大願寺方形周溝墓」(同市平塚)からは、三角縁神獣鏡が出土したと伝わる。この鏡は100年以上前から存在は知られていたが、現物の行方は分からず、幻の鏡となっていた。平成30年に市内の旧家から寄贈を受け、同市教育委員会などが調べたところ、中国で作られた三角縁神獣鏡と確認された。同じタイプの鏡は国内から見つかっておらず、初期段階の作例とされる。

三角縁神獣鏡は鉄斧などとともに、同市小隈の神蔵古墳からも出土。山口県の御家老屋敷古墳など3カ所から出土した5枚の鏡と同じ鋳型で鋳造されたことが分かっている。同館は「この地域に2枚の三角縁神獣鏡が配分されたことは、この地域の重要性を示すもので、平塚川添遺跡を考える上でも重要」としている。