身元判明の小川徹さん「人格者」 熱海土石流

静岡県熱海市伊豆山の大規模土石流で、19日に身元が判明した小川徹さん(71)は、町内会長を務めたり、中学校の同窓会の呼びかけ役を務めたりする面倒見のよい人柄で、多くの人に慕われていた。

「人格者だった」。近所に住んでいた小磯正徳さん(79)はそう振り返り、小中学校で同窓だった高橋勝代さん(71)は「リーダー的存在で、みんなから慕われていた。クラスが一緒ではなくても明るくていい青年だと感じていた」と語った。

東京の大学を出て地元に戻り、ガス会社に就職。役員を務め、定年まで働き上げた。退職後は児童見守りなどの地域活動にも参加。町内会の事務作業などを引き受けては、自宅でパソコンを操作していたという。

数十年間、正月とお盆の年2度のゴルフ仲間だったという高橋昇さん(80)は「8月も当然、一緒に行くつもりだったのに」と涙を流して悲しんだ。

妻、慶子さん(70)は土石流前日の2日、地元の沖縄へ知り合いの葬儀のため帰っており、JR熱海駅へ車で送ってもらったのが最後に。急いで戻って願い続けた無事はかなわず、「人のためによく働く人だった。あまりに大きな存在。これからどうしたらいいんだか…」と途方に暮れていた。

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