主張

梅雨明けの猛暑 「命を守る」意識で対策を

関東甲信と東北に続き近畿、東海地方の「梅雨明け」が発表された。

西日本は上空の大気が不安定な状態が続いているため、四国などよりも東日本の梅雨明けが先になった。

これから梅雨明けを迎える地域も含め、暑さが本格化する。熱中症予防に万全を期したい。

「梅雨明け十日」と呼ばれるこの時季の暑さは近年、厳しさを増す傾向にある。西日本豪雨に襲われた3年前の猛暑は「災害級」と形容され、多くの被災者と復旧作業にあたるボランティアたちを苦しめた。

海外に目を転じると、米国の太平洋岸北西部とカナダ西部は今夏、記録的な熱波に襲われ、猛烈な暑さと山火事などで多くの死者が出ている。カナダ・ブリティッシュコロンビア州のリットン村で6月29日に観測された最高気温は49・6度に達した。

この熱波について、気象研究者らの国際チームは人為的な気候変動が原因だと報告している。

日本列島も50度近い熱波に襲われる可能性があるかどうかは別として、熱波、猛暑は地球規模で凶暴化していると認識しておく必要はある。

「暑さをしのぐ」という感覚は捨て、「命を守る」という意識を一人一人が持って、梅雨明けの猛暑を乗り切りたい。

熱中症は高温多湿の環境で体の熱を十分に放出できず、水分と塩分のバランスが崩れて体温調節機能が急激に低下する病気で、重症になると命にかかわる。

水分と塩分をこまめに補給し、睡眠と休養を十分にとって体調を維持することが予防の基本だ。

高齢者や乳幼児がいる家庭ではとくに、冷房の使用などで体温調節機能を補うことが大事だ。

総務省消防庁によると、今月5日から11日までの1週間に2568人が熱中症で搬送され、56%を65歳以上の高齢者が占めた。節電意識が高く冷房を控えがちな高齢者は多いと思うが、命を守るために積極的な冷房使用を心掛けてもらいたい。

新型コロナ禍で定着したマスク着用の習慣は、体に熱がこもる原因にもなる。感染リスクが十分に低い状況で、マナーとしてマスクを着ける機会も多いだろう。状況を見極めたうえでマナーよりも熱中症予防を優先し、マスクを外すことも大事だ。

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