五輪交通規制で渋滞、生活に影響 19日から本格化 首都圏、迂回路も混雑

東京五輪・パラリンピックの開催に伴い首都圏では19日から大規模な交通規制がスタート。先行して規制が始まった一部区間では渋滞が発生しており、市民生活にも大きな影響が出る可能性も。交通量の多い首都圏で、大会関係者や選手を安全かつスムーズに移動させることができるか大きな課題となっている。

すでに混雑

東京五輪開幕を前に東京都内の一部地域で6月8日に始まった交通規制は範囲が拡大。同23日からは都心と湾岸部を結ぶ環状2号線(市場前交差点から勝どき方面)が通行止めとなり、平行して走る晴海通り(中央区勝どき)に多くの車が流れ、渋滞が生じているという。

「ここ10年くらいの間で今が一番混んでいて、全く動かなくなる時間もある。困りますね」。都内のタクシー運転手の男性はそう明かす。

警視庁によると、規制開始前の交通量は2万7310台(6月18日午前5時~19日午前0時)だったが、規制後には4万506台(同25日午前5時~26日午前0時)と約1・5倍になった。

開閉会式や陸上競技などが行われる国立競技場(新宿区)の周辺でもすでに交通規制が始まっている。大会関係車両以外は通行できないため、迂回(うかい)先の道路が混雑しているという。

都内以外でも

五輪の交通規制が本格化するのは19日から。東京体育館や臨海部のお台場エリアなど都内をはじめ、競技が行われる千葉や埼玉など首都圏の広範囲で対象になる。

期間中、首都圏で渋滞が起こる可能性があり、大会組織委員会などは、都心部の交通量を減らすため、テレワークや時差通勤の推奨、物流業者に納品時間の変更などを働きかけている。

選手や大会関係者を輸送する首都高も交通が規制される。五輪期間中、首都高では「新都心入口(上り)」、「外苑入口(上下)」、「晴海入口(下り)」の4カ所を封鎖。さらに交通量に応じて料金所レーン数の制限や入り口を封鎖する。

また、日中の交通量抑制のため、都内の首都高料金を時間帯によって変動させる「ロードプライシング」も導入。自家用の普通車や軽自動車、二輪車で午前6時~午後10時に料金を千円上乗せする。夜間(午前0~4時)はETC車のみ5割引きとする。

また、競技会場付近の一般道では、関係車両用の「専用レーン」や、関係車両に道を譲らなければならない「優先レーン」が設定される。競技実施期間に合わせて交通を制限する「通行規制エリア」や回り道を促す「迂回エリア」なども設けられる。

混雑避けられる?

開催期間中の交通規制などにより、道路の混雑を避けようとする動きはすでに始まっている。

日本郵便は東京都内の一部地域宛ての郵便物とゆうパックの配達について、半日から1日程度の遅れが見込まれると発表。ヤマト運輸も大会期間中、各競技会場の周辺地域などで荷物の配送に遅れが生じる可能性があるとした。

一部の事業者では期間中の運送などを最小限にしようと、業務を前倒ししており、それによる渋滞もすでに発生しているという。

また、都営バスも交通規制の影響で、運行区間の変更や停留所の休止などを実施するため、日常の移動の足にも影響が出そうだ。

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