呼吸器系ウイルス感染症の第一人者として、新型コロナウイルスの過剰で的外れな感染対策に物申した前著『新型コロナ「正しく恐れる」』の第2弾。
この1年でコロナについてさまざまなことが分かってきたのに、発生当初と変わらない「不要」な対策をいまだに続けている日本。人々の不安が払拭されないためだが、その原因として著者が挙げるのがリスクコミュニケーションのまずさだ。政府や自治体のメッセージの出し方とそれを報じるメディアの問題点に言及し、コロナを正しく恐れ、「人間らしい生活」を取り戻すための方策を提言している。(藤原書店・1980円)