河野太郎氏18日でワクチン担当から半年 「変身」に割れる評価

衆院内閣委員会で答弁する河野太郎行政改革担当相=14日午前、衆院第1委員室(春名中撮影)
衆院内閣委員会で答弁する河野太郎行政改革担当相=14日午前、衆院第1委員室(春名中撮影)

河野太郎行政改革担当相が新型コロナウイルスのワクチン担当を兼務してから18日で半年になる。これまでの間、急ピッチで体制を整え、接種回数は6500万回を超えた。一方でワクチンの供給が追い付かずに混乱が発生した。従来の型破りなイメージから一転し、おわびを繰り返すなど低姿勢に徹するが、政府・与党内での評価は相半ばする。

「配送スケジュールの提示が遅れた。はしごを外した形になり大変申し訳ない」。河野氏は15日、全国知事会とのオンライン会談で新型コロナワクチン配分の混乱を陳謝した。河野氏はテレビ各局の番組にも出演し謝罪に追われている。

菅義偉(すが・よしひで)首相が河野氏をワクチン担当に任命したのは1月18日。首相は政権発足当初から「俺がやりたいことは全部河野がやる」と信頼を寄せており、「新型コロナ対策の切り札」を河野氏に託した格好だった。

河野氏は外相時代からのパイプも生かして欧州連合(EU)や製薬会社幹部らと交渉を重ね、ワクチンの確保に奔走した。接種スピードも一気に加速したが、反動で供給が追い付かずに一部自治体で予約キャンセルが発生した。

要因の一つはワクチン需給見通しの甘さにある。職場・大学接種では河野氏自身が「わんこそば方式で黙っていてもお届けする」などと呼びかけたが、申請数が想定を大きく上回り、受付を一時停止した。申請があった5千会場のうち供給が追い付かず待機状態の会場は約3千に上る。

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