東京五輪の選手村の居住棟で韓国選手団が豊臣秀吉の朝鮮出兵に抗した李舜臣将軍にまつわる標語を一部改変した応援幕を掲げ、国際オリンピック委員会(IOC)が韓国側に撤去を求めていたことが17日、分かった。韓国のオリンピック委員会を兼ねる大韓体育会は同日、撤去を決めたと明らかにした。
韓国で英雄視されている李舜臣将軍は、日本の兵を迎え撃った際に「臣にはまだ12隻の船が残っております」という文を王にささげた。応援幕はこれをまねて「臣にはまだ5千万国民の応援と支持が残っております」と記していた。
大韓体育会は「政治的な意図は全くない」としていたが、IOCは「戦闘に参加する将軍を連想させる可能性がある」と判断。政治的な宣伝活動を禁じる五輪憲章50条に反するとして、16日に撤去を要請した。(共同)