五輪パラ警備、無観客でも史上最大規模約6万人 サイバー攻撃の懸念も

民間警備員は大会前後の期間を含めた全体で延べ60万1200人を動員。警備員が身体などに装着する小型の「ウエアラブルカメラ」の映像を警備本部とやり取りし、異変があった場合、警察や救急隊を現場へ急行させる態勢を整える。

セキュリティーフェンス上などにはカメラ約8千台を配備。関係者の入場口に五輪史上初となる顔認証装置約300台を設置する。エックス線検査装置は約千台、車両下部検査装置は約100台を用意した。

選手村や競技会場が臨海部に多く位置するため、海上保安庁などと連携するほか、お台場エリアの雑踏警備に向け、地上の様子を広範囲に撮影できるバルーンカメラも設置した。

開幕まで1週間。警察官らによる警備が行われている国立競技場周辺=16日午後、東京都新宿区(鴨川一也撮影)
開幕まで1週間。警察官らによる警備が行われている国立競技場周辺=16日午後、東京都新宿区(鴨川一也撮影)

サイバー攻撃「格好の標的」

懸念が高まっているのがサイバー攻撃だ。過去の五輪でもウイルス感染や情報漏洩(ろうえい)が続発。2012年ロンドン大会では2億回ものサイバー攻撃が確認され、開会式では会場の電源システムを狙った異常な大量通信を感知した。18年平昌大会でも準備期間中に約6億回、大会中に約550万回の攻撃が確認された。

関係者は「力を誇示するには五輪は格好の標的になる」と警戒する。

開幕まで1週間。警察官らによる警備が行われている国立競技場周辺=16日午後、東京都新宿区(鴨川一也撮影)
開幕まで1週間。警察官らによる警備が行われている国立競技場周辺=16日午後、東京都新宿区(鴨川一也撮影)

無観客開催で配信による中継の利用者も増えるとみられ、オンライン化が進むセキュリティーチェックや競技の進行・記録もサイバー攻撃の対象になりうる。

組織委はサイバー攻撃に対処する情報システム部門を一体化したチーム「CIRT2020」を立ち上げているほか、政府も対策に乗り出している。

内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は関係団体に、攻撃への対処態勢を整備できているか事前のリスク評価を実施。攻撃された場合には、サイバーセキュリティ対処調整センターを通じて関係組織間で情報を共有するよう、訓練を重ねて対策を練り上げている。

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