ペンス前米副大統領、北京五輪の開催地変更など対中強硬策を訴え 外交演説

ペンス米前副大統領 (AP)
ペンス米前副大統領 (AP)

【ワシントン=黒瀬悦成】ペンス前米副大統領は14日、ワシントンの保守系政策研究機関「ヘリテージ財団」で、中国情勢を中心とする外交問題について演説した。ペンス氏は来年2月の北京冬季五輪に関し「中国政府が新型コロナウイルスの起源について明確に説明し、新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害を停止しない限り、バイデン大統領は五輪の開催地を北京から別の場所に変更するよう主張すべきだ」と訴えた。

ペンス氏は副大統領在任中、2回にわたり中国問題に関する主要演説を行い、中国の習近平政権に厳しく対処していくべきだとするトランプ前政権の対中政策を牽引(けんいん)してきた。

ペンス氏はこの日の演説で、中国を念頭に「五輪は基本的人権と人類の幸福を尊重する国で実施されるべきだ」と主張。共和党議員らの間では、ウイグル自治区での人権侵害や香港での民主派弾圧を理由に北京五輪をボイコットすべきだとの声が広がっており、東京五輪の閉幕後に米国内でボイコットをめぐる議論が本格化するとみられる。

ペンス氏はまた、「中国は米国の繁栄と安全、価値に対する地上最大の脅威だ」と指摘。習政権が「バイデン政権に弱さを感じ取っている」と述べ、より強硬な対中政策を打ち出すべきだと強調した。

具体的な施策としては、米国の枢要な産業を中心とした米中経済のデカップリング(切り離し)や、中国による台湾統一の阻止に向けた「米台の経済関係の強化」、中国の海洋進出に対抗するための「米海軍の即応能力の大幅な強化」などの必要性を訴えた。

ペンス氏は2024年の大統領選への出馬が取り沙汰されており、この日の演説は次期大統領選を意識した政治活動の一環ともみなされている。