「救食」学校レトルトカレー 学生食堂や地域を支援

2高の取り組みからは、地域の課題解決に学校として関わろうという意欲も垣間見える。「ごっつぁんカレー」の売り上げの一部は、開発に関わった相撲部の食費にも充てられているそうだ。

「いろんな食材を入れてもおいしく、低コストで作れて保存性も高い。何より、嫌いな人が少ない」とレトルトカレーのメリットを語るのは、カレー総合研究所の所長、井上岳久さんだ。

学校発商品の広がりは「20年ほど前に各地の名産品を使った『ご当地カレー』が登場したことがきっかけ」という。正確な統計はないが、現在販売ルートに乗っているものは「常時100種以上」(井上さん)とも。ご当地カレーは地域に根付く高校と相性が良いといい、「商品を作ることで生徒の学びになるとともに、地域と学校のPRにもなる」とする。


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学校発カレーの「火付け役」となったのは、京都大学の「総長カレー」の成功だという。第24代の尾池和夫総長を中心に考案され、大学内のカフェレストランで名物メニューとなっていたカレーが、平成19年に商品化されたもの。スパイシーな味わいが人気で、京大ブランドもあいまって出荷数は累計45万個にも上る。

京都大学生協などで販売している「総長カレー」=京都市左京区
京都大学生協などで販売している「総長カレー」=京都市左京区

京大生協の松浦順三常務理事によると、「式典でしか会えない総長を学生に身近に感じてほしい」という思いから商品化。大学を訪れた保護者らが土産に購入していたが、昨年度はコロナ禍で大学を訪れる人が激減。発売以来初めて、年間出荷数が2万個を下回ったという。

松浦さんは「一時は販売中止もよぎったが、京大土産として定着しており、できる限り販売を続けたい」と話した。(木ノ下めぐみ)