政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は16日、夏休み期間中の感染対策に関する談話を公表した。都道府県を超えた移動や大人数・長時間の飲食を控えるとともに、東京五輪は自宅で観戦するよう呼びかけた。
尾身氏は4連休やお盆、五輪が集中する8月下旬までの2カ月が「山場」だと指摘。①都道府県を超えた移動はできるだけ避け、2回のワクチン接種を済ませた高齢者と会う場合も、自身の感染予防を2週間前から十分に行う②普段会わない人や大人数・長時間の飲食は控え、外食は自治体が認証した飲食店を選ぶ③五輪は自宅で応援し、広場や路上、飲食店は控える-などの対応を呼び掛けた。
また、ワクチン接種率の向上で「人々の生活がどのように変わるか」について、緊急事態宣言の期限である8月22日までに分科会としての考え方をまとめる考えも示した。ただ、尾身氏は記者会見で「今は感染が上り調子で、どう(規制を)緩くするかというメッセージを出すのは難しい」とも語り、接種が各世代にいきわたるまでの間は、感染拡大防止が最優先だとの認識も強調した。