【ソウル=桜井紀雄】韓国オリンピック委員会を兼ねる大韓体育会は、東京五輪の選手村の食事に福島県産の食材が使われることを懸念し、近くのホテルを借りて給食センターを設置した。韓国メディアが16日に報じた。韓国からキムチなど一部の食材を持ち込んで弁当を用意し、選手らが調整を行う競技場や練習場に運ぶ予定だという。
センターは18日から本格稼働する見通し。既に栄養士や調理師が日本入りし、食材の入手方法やメニューを協議している。聯合ニュースによると、25種別の団体から配達要請があり、需要は1日当たり約420食分に上る。体育会側は、放射性物質の測定器も準備し、食材の放射線量も測定することにしている。
2011年の東京電力福島第1原発事故を受け、韓国では福島周辺の食材への拒否反応が強く、いまだ福島など8県の水産物の輸入を禁じている。