池袋暴走事故公判結審

遺族「罪と命に向き合う時間と場所必要」

記者会見を終え、妻真菜さんと長女莉子ちゃんの写真を手にする松永拓也さん=15日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
記者会見を終え、妻真菜さんと長女莉子ちゃんの写真を手にする松永拓也さん=15日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

東京・池袋で平成31年4月に発生した暴走事故をめぐり自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告(90)の公判が東京地裁で結審した15日、事故の遺族が都内で記者会見し、「被告には罪と命に向き合う時間と場所が必要」などと心境を語った。

事故で妻の松永真菜(まな)さん=当時(31)=と長女の莉子(りこ)ちゃん=同(3)=を亡くし、この日の公判で被害者参加制度を利用し意見陳述を行った松永拓也さん(34)は「苦しい時間だったが(意見陳述を)やってよかった。もちろん命が戻るわけではないが、将来やってよかったと思える日が来るのではないかと思う」と話した。

遺族に謝罪する一方、「ブレーキとアクセルを踏み間違えた記憶はない」と公判を通じて無罪を主張し続けた飯塚被告については「罪と2人の命、遺族の無念と向き合う時間と場所が必要。それがなにかというと、刑務所に入ること」とし、「裁判所には、公平で公正な判決を下してほしい」と語った。

一方、同じく意見陳述した真菜さんの父、上原義教さん(63)は「想像していたとはいえ、落ち込むような内容だった」と公判を振り返った。この日、検察側が被告に禁錮7年を求刑したことについても「私個人の気持ちとしては納得できない。判決が出て、彼(被告)が本当に反省することを願うだけ」と、疲れた様子で話した。

【池袋暴走事故公判詳報】被害者父「心の底からの『ごめんなさい』を」(6月21日の被告人質問)

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