キューバのデモ対策会議にラウル氏

【ニューヨーク=平田雄介】キューバの反政府デモをめぐり、共産党機関紙グランマ(電子版)は13日、対策を協議する党政治局の会議にラウル・カストロ前第1書記が出席したと報じた。キューバを長く牽引(けんいん)したラウル氏の健在を伝えることで、国民の不安を抑えようとしたとみられる。

キューバでは食料や電力、医薬品の不足に抗議するデモが11日に起き、全土で計数千人が参加したとされる。治安部隊との衝突で1人が死亡し、少なくとも100人が拘束された。

インターネットの自由を監視する英拠点の団体によると、12日からは交流サイト(SNS)やメッセージアプリが使用不能になっており、デモへの参加呼びかけを警戒した当局が遮断した可能性がある。

ディアスカネル大統領は11日、一連のデモについて「キューバ系米国人のマフィアが不安をあおっている」と発言。グランマ紙も「米国によって組織化され、資金が提供された」と主張した。こうした見方について、ブリンケン米国務長官は12日、「重大な誤りだ」と否定した。

ラウル氏は4月の党大会で党トップの第1書記を退き、ディアスカネル氏が後任に就任。その後、ラウル氏の動静が伝えられる機会は減っていた。