浪速風

赤字なら大騒ぎするくせに…

同業者ながら、政治や行政の失敗には大騒ぎし、成功には冷淡なマスコミの体質に理不尽を感じる。公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が昨年度、37兆7986億円の運用黒字を生んだ記事は、どこの新聞も扱いが小さくないか。赤字ならわずかでも、「年金が心配」と大騒ぎするくせに

▶GPIFは、3月末で運用資産が186兆1624億円の世界最大規模の機関投資家。平成13年度から年金積立金の市場運用を始め、20年間の累積収益額は95兆3363億円。運用赤字を出してたたかれた年もあるが、おおむね優秀な投資成績を上げている

▶昨年度は外国株式で20兆6658億円、国内株式で14兆6989億円の黒字を生んだ。株価は、主要国がコロナ禍で大規模な財政支出や金融緩和に踏み切り、ワクチン接種で経済活動への期待が高まったことで上昇した。世界はポスト・コロナに入りつつある。それを見越した眼力を讃(たた)えたい。