国のバイオ産業先進地に福岡・久留米が認定

最先端のゲノム編集ロボットなどを備える「福岡バイオイノベーションセンター」の研究室=福岡県久留米市
最先端のゲノム編集ロボットなどを備える「福岡バイオイノベーションセンター」の研究室=福岡県久留米市

福岡県が、創薬や医療などバイオ産業の成長を促すために国が認定する「地域バイオコミュニティ」に選ばれた。同県は、久留米市を中心にバイオ産業の拠点化を図る「福岡バイオバレープロジェクト」を進めており、国の支援によってプロジェクトの加速が期待される。今年4月には同市内に研究開発の新たな拠点施設も開設し、産学官が連携してベンチャー企業の育成を目指す。

国は、気候変動問題への対応や新型コロナウイルス感染拡大に伴いワクチンや治療薬などの開発競争が激化していることなどを踏まえ、バイオ関連市場の規模を令和12年に92兆円にまで拡大することを目指す。市場規模拡大に向け、人材や投資を呼び込む地域の拠点として今回、福岡県など4地域を認定した。西日本では同県が唯一、選ばれた。

同県は平成13年に産学官による「県バイオ産業拠点推進会議」を設立し、久留米市を拠点にバイオ産業の集積に向けた取り組み「福岡バイオバレープロジェクト」を進めてきた。現在は「創薬」「再生医療」「スマートセル(ゲノム編集などによる生物細胞)」「機能性表示食品」の4分野を中心に、当初の7倍以上に上る約230社のバイオ関連企業が県内に立地するまでに成長した。

県との新型コロナ治療薬の共同開発や、嗅覚の優れた生物「線虫」を用いたがんの早期発見技術など先進的な取り組みが福岡発のバイオベンチャーから生まれている。