上海機構が外相会合 アフガン情勢焦点

記者会見する中国外務省の汪文斌氏=北京(共同)
記者会見する中国外務省の汪文斌氏=北京(共同)

【モスクワ=小野田雄一、瀋陽=三塚聖平】中露印とパキスタン、中央アジア4カ国で構成する上海協力機構(SCO)は13、14の両日、タジキスタンの首都ドゥシャンベで外相会合を開く。アフガニスタンで米軍撤収に伴いイスラム原理主義勢力タリバンが実効支配地域を拡大する中、SCOがどのような関与を打ち出すかが焦点だ。

イタル・タス通信は10日、ロシアのハキモフ大統領特使(SCO担当)のインタビュー記事を配信。それによると、アフガン情勢をめぐる協議には、SCOのオブザーバー国アフガンのアトマル外相が参加。同国の社会・経済再建に向けた共同行動計画案についても調整する。14日には各外相の共同声明も採択される予定だ。

アフガンでのタリバンの伸長を受け、ロシアは「勢力圏」とみなす中央アジアへのテロリストや麻薬の流入拡大を警戒。タジキスタンに駐留するロシア軍の増強も視野に入れている。

中国もイスラム過激派がアフガンから隣接する新疆(しんきょう)ウイグル自治区に流入する事態や、巨大経済圏構想「一帯一路」の重要地域である中央アジアの不安定化を防ぐため、アフガンへの関与を強める意向を示す。中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は9日の記者会見で、アフガン情勢をめぐる協議について「効果的に地域の安全と安定を守るのに重要な意義がある」と述べ、テロや民族分離勢力などへの対処を強調した。

王毅(おう・き)国務委員兼外相は12~16日のトルクメニスタン、タジキスタン、ウズベキスタン歴訪中にSCO外相会合に参加。中国の軍事専門紙、国防時報(電子版)は「アフガン情勢の変化に従い、中央アジア地域の安全と、同地域での中国の利益をどう守るかが鍵となる」と指摘している。