ユネスコの不十分指摘に「約束は履行してきた」と茂木外相

記者会見する茂木外相=13日午前、外務省
記者会見する茂木外相=13日午前、外務省

茂木敏充外相は13日の記者会見で、長崎市の端島(はしま)炭坑(通称・軍艦島)などの世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」をめぐり、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会の決議案が朝鮮人労働者をめぐる表示が不十分としたことなどに関し、「わが国はこれまでの委員会の決議、勧告を真摯(しんし)に受け止め、約束した措置を含めて誠実に履行してきている」と述べた。

茂木氏は、決議案などが16~31日の委員会で取り扱われるとしたうえで、「わが国のこうした立場を踏まえ、適切に対応していきたい」と述べた。

日本政府は朝鮮人労働者らの徴用は当時、国内法に基づいて行われ、違法な形で強制労働を行ったことを意味しないとの立場を取ってきた。茂木氏も会見で、こうした立場に変わりはないとの認識を示した。

「明治日本の産業革命遺産」をめぐっては、2015年の世界遺産登録時、韓国が軍艦島で「多くの朝鮮人が強制連行で犠牲になった」と反発。日本は「犠牲者を記憶にとどめる対応措置をとる」と表明し、昨年、東京に「産業遺産情報センター」が設立された。

ただ、決議案は「決定は完全に実施されていない」として、センター設置では不十分との立場を示した。日本の徴用政策と「意思に反して連行され、過酷な状況で労働を強いられた多数の朝鮮人たち」について理解できるような措置をとるよう求めた。