英国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、サッカー欧州選手権の決勝が11日夜、6万7千人強の大観衆を収容してロンドンの会場で開催された。地元イングランド代表が出場し、イタリア代表に惜敗したものの、競技場だけでなく、パブや広場でも多くの市民がマスクを着けずに歓声を上げる光景が見られ、感染拡大を加速させる恐れがある。
11日はテニスのウィンブルドン選手権でも、1万5千人収容の会場をほぼ満席にして男子シングルスの決勝が行われた。
サッカー会場のウェンブリー競技場では感染対策で観客数に制限を設けたが、収容率75%の入場を認めた。イングランドの決勝進出は初めてで、主要国際大会では1966年のワールドカップ(W杯)で優勝して以来の決勝。エリザベス女王が代表チームへの激励の書簡を試合前に公表するなど、国を挙げた盛り上がりを見せていた。
競技場への入場時にウイルス検査の陰性証明などの提示を要求したが、観戦席でのマスク着用は求めなかった。(共同)