中国、主権に反する歌禁止 カラオケ新規定、10月から

中国国旗=北京(ロイター)
中国国旗=北京(ロイター)

中国政府は12日までに「カラオケ店の音楽に関する暫定管理規定」を公表、憲法や国家主権と領土保全、宗教政策などに反する音楽を流すことを禁止した。10月1日から施行する。

禁止曲のリストは公表されていないが、日本の軍歌や台湾(中華民国)の「国歌」などは歌えなくなる。

習近平指導部は国家・国民を団結させるため思想統一を強化しているが、娯楽施設でも政策に反する歌が歌えなくなることに「厳しすぎる」(中国人ジャーナリスト)という声が出ている。

管理規定によると、禁止するのは他に①国家の安全、利益を害する②民族対立をあおり、民族感情を傷つける③暴力や賭博などの犯罪を扇動する④他人を中傷する―などの内容の歌曲。禁止する理由について「社会主義の核心的価値観を発展させ、国家の文化とイデオロギーの安全を守るため」としている。管理規定を公表した文化観光省によると、2020年だけで違反する歌曲が100曲以上確認されているという。(共同)

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