大阪府立労働センター(エル・おおさか、大阪市中央区)の指定管理者が12日、「表現の不自由展かんさい」の会場利用を認めた大阪地裁の決定を不服として、大阪高裁に即時抗告した件で、大阪府の吉村洋文知事は同日、「施設側としては決定に不服があり、即時抗告するのは当然だ。高裁の判断を仰ぎたい」と述べた。
「表現の不自由展かんさい」は16~18日に開催予定。
吉村氏は、臨時休館などの措置を取るかどうかについては「地裁の考えがまだ確定していない。緊急性を要するので、日数が短く(高裁で)判断されることもあり得る。まずは高裁の判断を求めていく」と述べるにとどめた。
労働センター内には保育所や就業支援施設があり、吉村氏は11日、名古屋市の不自由展で郵送物から破裂音がした事案を引き合いに「明らかに差し迫った危険がある」と強調。指定管理者による6月25日付の利用承認取り消しについて「施設を安全に運営していくための裁量の範囲内だ」と主張している。