産経抄

7月11日

他人を蔑(さげす)む言葉は、笑い話や小噺(こばなし)の範囲にとどめるのが望ましい。「おまえがその顔を改めるなら、おれも素行を改める」「おい、おれの顔がおまえに迷惑かけてるかよ」(柳瀬尚紀著『日本語は天才である』)

▼言いがかり、八つ当たりもこの程度ならまだ許せる。東京五輪の無観客開催が決まり、ある競技の代表選手が他紙の取材に「悲しい」と胸の内を明かしていた。ネット上ではなぜか、非難の十字砲火を浴びた。「開催されるだけでもありがたいと思うべきでは」と。

▼記事によれば、その選手は観衆の前で「感動させる走りをしたい」と願っていたという。新型コロナ禍の閉塞(へいそく)感にあえぐ世の中に、せめて一陣の風を届けたい―という心意気だろう。これも「思い上がりだ」と両断された。選手があなたに何か迷惑をかけましたか。

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