4日に投開票が行われた東京都議会議員選挙について「勝者はいなかった」との見方があるが、それは間違いだ。公明党と日本共産党が勝者だ。
立候補者23人全員が当選した公明党が完勝したことは明白だ。共産党は、改選前より1議席増して19議席になったのに加え、選挙協力を行った立憲民主党が7議席を積み増して15議席になった。共産党の統一戦線戦術の勝利だ。もっとも、共産党と立憲民主党の選挙協力で自民党に競り勝つことはできたが、公明党の壁を破ることはできなかった。共産党よりも公明党の組織力が強いことが明らかになった。次期総選挙で共産党と立憲民主党は選挙協力を強化し、菅義偉(すが・よしひで)政権の打倒に向けて全力を尽くすであろう。
選挙戦で気になったことがある。共産党の宗教観、特に政教分離に対する認識だ。共産党機関紙「しんぶん赤旗」は、1日に《「公明」「聖教」この一体ぶり 選挙紙面ウリ二つ》との見出しで公明党と創価学会を批判した。