静岡県熱海市伊豆山の大規模土石流で、起点の土地に不適切な盛り土をした神奈川県小田原市の不動産管理会社(清算)が、許可を必要としない約0・9ヘクタールの面積で造成計画を届け出ていたことが10日、静岡県への取材で分かった。熱海市が届け出を受理した直後、同社は土地を許可が必要な1ヘクタール超に拡大し、その後、盛り土に産業廃棄物をまぜるなどの不適切な行為も繰り返した。県は、当初から届け出より広い面積に盛り土をしようとした疑いがあるとみて、詳しい経緯を調べる。
森林法は、造成面積が1ヘクタールを超える場合は都道府県知事の許可を得なければならないと規定している。一方、対象の土地が1ヘクタール以下の場合は市町村への届け出で済み、許可を得る必要はない。県などによると、不動産管理会社は07年3月に市へ届け出て翌月受理された。