G20、コロナ格差是正で協調 財務相会議 国際課税強化支持へ

20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の会場=9日、イタリア北部ベネチア(共同)
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の会場=9日、イタリア北部ベネチア(共同)

【ベネチア=三井美奈】イタリア北部ベネチアで9日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が2日間の日程で始まった。世界経済の新型コロナウイルス禍からの復興に向け、回復基調にある先進国と、ワクチン不足で打撃が続く途上国との格差是正に協調して取り組む方針を確認。巨大IT企業などの税逃れを防ぐ国際課税の強化でも支持を打ち出し、10月の最終合意に向けて弾みをつけたい考えだ。

国際課税の強化は、自国内に事業拠点がなくても徴税できるデジタル課税と、各国共通の最低法人税率の導入が柱。経済協力開発機構(OECD)主導で検討が進んでおり、今月1日には日本や米国、中国、インドを含む130カ国・地域が大枠合意した。

デジタル課税は全世界の売上高が200億ユーロ(約2兆6千億円)超で利益率が10%超の多国籍企業が対象。利益率が10%を超える部分について、その20~30%を事業を行う各国での売上高に応じて配分する。国内に本社や工場などの事業拠点がなくても、サービスの利用者がいれば課税できるようになる。

最低法人税率は日米欧の先進7カ国(G7)で合意していた「15%以上」という表現を据え置き、10月の最終合意までに具体的な税率を詰める。年間総収入が7億5千万ユーロ(約1千億円)以上の多国籍企業に適用する。企業誘致のため税率を低く抑えている中国などの新興国に配慮し、企業の税負担を軽くする措置も盛り込んだ。

同会議の対面開催は、2020年2月のサウジアラビア・リヤド会合以来。日本からは麻生太郎財務相と日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁が出席した。麻生氏は9日午前、イエレン米財務長官と現地で会談し、日米の協力関係強化で一致した。