政府、処理水処分でIAEAと協力合意

処理水タンクが並ぶ東京電力福島第1原発=2月24日、福島県(本社ヘリから、川口良介撮影)
処理水タンクが並ぶ東京電力福島第1原発=2月24日、福島県(本社ヘリから、川口良介撮影)

政府は8日、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出をめぐり、国際原子力機関(IAEA)と協力する枠組みを設けることで合意したと発表した。年内にIAEAの調査団が日本へ派遣される。処理水の安全性や放出後の海洋モニタリングに関するデータを評価し、その結果を国際社会に発信する。

海洋放出の決定をめぐっては中国や韓国などが反発しており、国際社会に対する客観的な視点からの情報発信の重要性が増している。政府は第三者の科学的な視点による評価を得ることで、海洋放出をめぐる国際的な懸念を払拭したい考えだ。

政府は4月、IAEAに対し処理水の処分をめぐる日本の取り組みに関する調査などの協力を要請。IAEAにタスクフォースを設置し、処理水の安全性に関する評価などを行う枠組みを作ることで合意した。調査団には、IAEAが加盟国から選ぶ専門家などが含まれるという。

政府は4月、福島原発の汚染水を浄化した後の処理水の処分について、海洋放出する方針を正式に決定した。2年後をめどに放出に着手する。処理水は、汚染水の浄化施設で取り除けない放射性物質であるトリチウムが含まれるが、トリチウム濃度を国が定める基準値の40分の1程度にまで希釈した上で放出される。