環境に配慮しているとアピールし、社員にSDGs(国連の持続可能な開発目標)バッジを着けさせる企業は珍しくなくなった。さらに、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に適切な配慮がなされているかを判断基準とするESG投資が広がり、企業はバッジにふさわしい業務改善を求めて社員の尻をたたき始めたようだ。例えば、華やかな展示会の舞台裏で…。
段ボールで展示ブース
「新型コロナ後に経済活動が戻ってくれば、企業がどう変わったかよりはっきり分かると思う」と段ボール箱製造、カワグチマック工業(兵庫県尼崎市)の川口徹社長は話す。取引先の「経営者ではなく現場の担当者レベルで意識が変わってきた」と感じているからだ。同社が扱うスウェーデンの間伐材で作った紙製の建材に、強い追い風が吹き始めたのだという。