「不自由展」使用取り消しの効力を一時停止 大阪地裁決定

「表現の不自由展かんさい」が一転して開催される見通しとなった大阪府立労働センター「エル・おおさか」=大阪市
「表現の不自由展かんさい」が一転して開催される見通しとなった大阪府立労働センター「エル・おおさか」=大阪市

大阪府立労働センター(エル・おおさか、大阪市中央区)で7月16~18日に開催予定だった展示会「表現の不自由展かんさい」の利用承認を施設側が取り消したのは違法だとして、実行委員会のメンバーが処分の効力停止を求めた申し立てについて、大阪地裁(森鍵一裁判長)は9日、施設側の処分を一時停止し、展示会の開催を認める決定を言い渡した。

森鍵裁判長は決定理由で、展示会の開催が公表された6月中旬以降、施設側へ相次いだ抗議電話や街宣車による活動で「周辺の静謐(せいひつ)な環境が害される事態が生じた」と認定。しかし対応が困難とまではいえず、反対意見の表明にとどまり、警察による警備などがあっても混乱が防止できないなどの特別な事情があるとはいえないと指摘した。

その上で、施設側が利用承認の取り消し理由として挙げた「管理上の支障が生じる」という事態が、「客観的な事実に照らして具体的・明らかに予測されるとはいえない」として、実行委側の申し立てを認めた。

申立書などによると、施設側は3月にいったん利用を承認したが、抗議が殺到したことなどから6月25日付で承認を取り消した。実行委側は同30日、処分の取り消しを求めて大阪地裁に提訴し、同時に開催を実現させるための緊急的な措置として、処分の効力の一時停止を求める申し立ても行っていた。