聖火リレー

旅の最終章、全国の思い東京に集結

東京五輪の聖火リレーが東京都で初日を迎え、第1区間(世田谷区)の点火セレモニーが行われた。次の聖火ランナーに聖火を引き継ぐ第一走者の松岡修造さん(左)=9日午後1時4分、東京都町田市(寺河内美奈撮影)
東京五輪の聖火リレーが東京都で初日を迎え、第1区間(世田谷区)の点火セレモニーが行われた。次の聖火ランナーに聖火を引き継ぐ第一走者の松岡修造さん(左)=9日午後1時4分、東京都町田市(寺河内美奈撮影)

東京五輪の開幕まで2週間となった9日、聖火リレーは終着地点となる東京都へ入った。1千人を超えるランナーが準備を進めていたが、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、島嶼(とうしょ)部を除く全域で公道での走行は中止となった。福島をスタートして3カ月半、本来の形でのリレーを断念した地域は少なくない。それでも、灯はつながれた。平和、鎮魂、共生、そして、復興。さまざまな祈りが託されたオリンピアの火は翻弄されながらも全国をめぐり、旅の最終章を迎えた。

公道走行中止

9日午後、東京都町田市の芝生広場「町田シバヒロ」で開かれた聖火の点火セレモニーには走行予定だったランナーたちが集まり、トーチの火を受け渡す「トーチキス」を行った。

「トーチの重さよりも、これまでつながれてきた『思い』の重さを感じた」

第2走者の中学3年、斎藤龍音(りおん)さん(15)=世田谷区=はこう語り、自身の重責をかみしめていた。

6月に3度目の緊急事態宣言が解除されて以降、都内では新規感染者数の指標などがステージ4(爆発的感染拡大)の水準まで悪化。7月8日には、政府が4度目の宣言発令を決めた。

9日午前には、前回1964年大会の会場となった世田谷区の駒沢オリンピック公園総合運動場で、到着した聖火を披露する式典が開催された。出席した小池百合子知事は「(コロナ禍の)厳しい状況を全国の皆さまの強い思いと工夫で乗り越え、希望の道としてここまでつながれてきた」とその歩みを振り返った。

被災地めぐる

聖火リレーは当初の日程から1年遅れの3月25日、東日本大震災の復興シンボルでもある福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」(楢葉町、広野町)をスタート。その後、聖火は栃木、群馬、長野と列島をおおむね時計回りに進み、4月13日に大阪に到着。蔓延(まんえん)防止等重点措置が適用される中、公道での走行が初めて中止となり、万博記念公園(吹田市)を周回した。

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