菅首相記者会見詳報

(2)「1日120万回程度の接種継続可能」

東京都に4度目となる緊急事態宣言の発令などを決定し、記者会見する菅首相=8日夜、首相官邸(代表撮影)
東京都に4度目となる緊急事態宣言の発令などを決定し、記者会見する菅首相=8日夜、首相官邸(代表撮影)

=(1)から続く

「全国の津々浦々でワクチン接種の加速化が進んでいます。自衛隊や医療などの関係者のご尽力により、今や世界でも最も(速い)スピードで接種が行われています。1週間の接種回数は900万回を超えています。本格的な接種が始まってから2カ月余りで累計の回数は5400万回を超え、すでに高齢者の72%、全国民の27%が1回の接種を終えています。先行してワクチン接種が進められた国々では、ワクチンを1回接種した方の割合が人口の4割に達したあたりから、感染者の減少傾向が明確になったとの指摘もあります」

「今のペースで進めば、今月末には希望する高齢者の2回の接種は完了し、1度でも接種した人の数は全国民の4割に達する見通しであります。一方、予想を上回るペースで接種が進む中で、一部の自治体などから、ワクチンが足りないとの声が聞かれます。全体として、全国の自治体には、先月までに9000万回の米ファイザー社のワクチンが人口に応じて配分されております。そのうち4000万回分が使用されずに在庫となっていると見込まれます。その上で、7月から9月には毎月2500万回分が配分されます。このため在荷を合わせて活用していただければ、1日120万回程度のペースで接種を続けていくことが可能です」

「ワクチンの配分方法についても、来月から、接種の進む市町村に多く配分できるよう見直しを行うこととし、また配分量をできるだけ早期にお示しをすることによって、接種が円滑に進むように努めてまいります。加えて、米モデルナ社のワクチンがこれまでに、1400万回分確保され、9月までに3600万回分が追加されます。これを活用した企業や大学などの接種についても、先週までに200万回の接種が行われました。受け付けた申請の審査を速やかに行い、確実に対応してまいります」

「多くの皆さまに、大変なご心配をおかけしましたが、このように、9月までに希望される全ての国民に接種が可能となる2億2000万回分の十分な量が確保されております。速やかに、接種に万全を尽くしてまいります」

「オリンピックの開幕まであと2週間です。緊急事態宣言のもとで、異例の開催となりました。海外から選手団、大会関係者が順次入国しています。入国前に2回、入国時の検査に加え、入国後も選手は毎日検査を行っており、ウイルスの国内への流入を徹底して防いでまいります。選手や大会関係者の多くは、ワクチン接種を済ませており、行動は指定されたホテルと事前に提出された外出先に限定され、一般の国民の皆さんと接触することがないように管理されます」

「東京大会について、私はこれまで『緊急事態宣言となれば無観客も辞さない』、このように申し上げてきました。そうした中で、この後の組織委員会、東京都、IOC(国際オリンピック委員会)などとの5者協議において、観客の取り扱いが決められる予定です。世界で40億人がテレビを通じて視聴すると言われるオリンピック・パラリンピックには、世界中の人々の心を一つにする力があります。新型コロナという大きな困難に直面する今だからこそ、世界が一つになれることを、そして全人類の努力と英知によって、難局を乗り越えていけることを東京から発信をしたいと思います」

「また東京は史上初めてパラリンピックを2度開催する年となります。障害のある方もない方も、お年寄りも若者も、みんなが助け合って共に生きるという、共生社会の実現に向けた心のバリアフリーの精神をしっかり伝えたいと思います。今回の大会は多くの制約があり、これまでの大会と異なりますが、だからこそ、安心安全な大会を成功させ、未来を生きる子供たちに夢と希望を与える歴史に残る大会を実現したいと思います」

「昨年来、一進一退の感染対策が続き、国民の皆さまにはその度にご迷惑をおかけしてまいりました。未知の敵との戦いは、私にとっても心が休まる時はありません。しかし、ワクチンによって変異株であっても発症や重症化を大きく防ぐことができます。治療薬の開発も進んでいます。今必要なことは感染を抑えながら、1人でも多くの方にワクチンを接種していただくことです。それによって、新型コロナとの戦いに終止符を打って、安心できる日常を、必ず取り戻すことができると信じてます。皆さまがたのご理解とご協力を心からお願いを申し上げます」

=(3)に続く